【糖尿病対策】減量のススメ

こんばんは。

理学療法士のRYUです。

肥満、、みなさんが気になる言葉ですよね。

突然ですが肥満とは、

肥満(ひまん、英: obesity)とは一般的に、正常な状態に比べて体重が多い状況、あるいは体脂肪が過剰に蓄積した状況。

(Wikipediaより引用)

です。

一般的に、BMI(体重kg÷身長m÷身長m)によって肥満かどうかが判断されます。

基準はいくつか見られますが、WHO(世界保健機関)と日本肥満学会の基準を載せておきます。

WHO(世界保健機関)の基準         日本肥満学会の基準

(共にWikipediaより引用)

厚生労働省が行っている平成28年国民健康・栄養調査によると、日本の肥満者(BMI≧25kg/m2)の割合は男性30.3%、女性20.6%であり、男性ではおよそ3人に1人が肥満、女性ではおよそ5人に1人が肥満であることになります。

肥満は、糖尿病の発症に直接関係することが分かっています。

肥満はインスリンの効きを悪くし、血管をもろくしていきます(動脈硬化)

内臓脂肪についてはこちらでもご紹介しましたね。

また、高血圧にも影響します。高血圧は糖尿病にもつながります。

高血圧と糖尿病についてはこちらでもご紹介しました。

肥満に対しては減量がススメられますが、みなさんどのように減量したらいいかご存知でしょうか。「食事を抜いて」「糖質を減らして」という方法の話ではありません。

例えば、どのくらいのペースで体重を落としたら良いか、最低限摂っているべきエネルギーはどのくらいか、食事制限だけでいいのか、運動はどの程度行うのがいいのかなどです。

今回は、そんな減量のあまり知られていない知識を伝えていきたいと思います。
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目標体重を計算しよう

目標体重は、最終目標と短期目標を設定しましょう。

目標設定は人により異なるため一概にはコレと言えませんが、一般的にはBMI22(標準体重とされている数字)で設定します。

計算の方法としては、

目標体重kg=目標BMI×身長m×身長m

です。

例えば、目標BMI22で、身長が170cmだったら

22×1.7×1.7=63.58kg が目標となります。

みなさんの目標体重は何kgでしょうか。

減量のペース

急激な減量は、リバウンドの危険性を高めます。

また、過度な食事制限はエネルギー不足を招き、体は筋肉などを分解しエネルギーを作り出そうとするため筋肉の喪失にもつながります。

急激な減量はやめて、1ヶ月に2kg以内としましょう。

最低限必要なエネルギー

1日1200kcalは摂るようにしましょう。

これは、成人女性のおよその基礎代謝量に相当します。

基礎代謝量とは、何もしなくても体が生命を維持するために消費するエネルギーのことです。

これは、必要最低限のエネルギー量といっていいでしょう。

外来で減量指導をする際には、1200kcal以上は食べるというのが一般的な指導内容となっています。

逆に上限は2000-2100kcalとして食べすぎないようにもします。

目安としては、BMI22の標準体重を計算し、1kgあたり25kcalを摂取することからスタートして体重の増減を見ながら調整していきます。

例えば先ほどの170cmで計算した標準体重は63.58kgなので、1日の摂取エネルギーの目安は、

63.58×25=1589.5≒1590kcalとなります。

これを1日で摂取するという風にしていきます。

BMIが35以上になるような高度肥満の方の場合には、体力の低下を予防するために上限は2000-2100kcalですが、現時点での体重1kgあたり20kcalは摂るようにします。
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食事制限だけでは痩せなくなってくる

適応現象といって、食事制限だけでは徐々に体重が減らなくなってきます。

そのため、適度に運動を取り入れることがオススメです。

摂取しているエネルギーの少なくとも10%のカロリーは運動で消費するか、できれば200-300kcal程度は運動で消費しましょう。

おまけ:糖質制限

糖質制限は、今までご紹介してきた方法とはガラッと毛色の異なる減量方法です。

言ってみればカロリーの制限はなく、糖質量のみを制限していくものになります。

糖質制限の減量方法は色々な方法があり、1日に130g以内、40g以内など様々です。

これらは、糖尿病の療養をする上でも一定の効果があることがわかってきていますが、未だその安全性について議論が交わされているホットな話題です。

糖尿病でない方が行う分には減量効果があるようですが、糖尿病の方が行う場合には専門家の指導を受けて行うのが望ましいと思います。

糖質制限については、論文などでいくつかご紹介しているものがありますので、そちらもご覧いただければと思います。

糖質制限の是非について

糖質制限に対する日本糖尿病学会の提言について

糖質制限のダイエット効果についての論文

糖質制限について書かれている書籍の書評-まんがケトン体入門-

糖質制限について書かれている書籍の書評-糖質制限革命-

低糖質食と死亡率の論文

いかがでしたでしょうか。

体重1kgをカロリーに換算すると約6000-7000kcalのエネルギーに相当します。

つまり、1食ごとに80kcalずつ多めに食べてしまうと1ヶ月で1kg太る計算です。逆を言えば1食ごとに80kcalずつ減らしたり低カロリーなものに変えたりして頑張れば1ヶ月で1kg痩せるということもできます。

短期集中で行うのではなく、長期的にみて健康的に痩せていきましょう。

それでは!
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