こんばんは。
理学療法士のRYUです。
前回、GI値について記事を書きました。
いわゆる低GIというのは食後の血糖値の上昇を穏やかにするため「血糖値スパイク」「食後高血糖」を予防し、健常者にとっては糖尿病予防に有効かと思われます。
そこで今回は、低GIの代表とも言うべき「ホールグレイン」についてご紹介したいと思います。
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ホールグレインとは
ホールグレイン(whole grains)とは、日本語で言うと全粒穀物のことです。
なので、ある1つの食品を指すものではありません。
ここで、Wikipediaから引用↓
精白などの処理で、糠(ぬか)となる果皮(かひ)、種皮(しゅひ)、胚(はい)、胚乳(はいにゅう)表層部といった部位を除去していない穀物や、その製品。
(Wikipediaより引用)
イメージ湧きますでしょうか。
米で言うと玄米です。
いわゆる白米は、籾殻(もみがら)を取って、糠(ぬか)と胚芽(はいが)を取り除いたものです。
玄米は籾殻(もみがら)をとっただけのもので、糠(ぬか)と胚芽(はいが)は残っています。
その他には、
玄米を発芽させた発芽玄米、ふすまを取っていない麦、全粒粉の小麦を使った食品、オートミール、挽きぐるみのソバなどがある。
(Wikipediaより引用)
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玄米のGI値は?
シドニー大学では食品のGI値を検索することができます。
シドニー大学のGI値検索はこちら(英語です)
白米のGI値は75-89です。
幅があるのは白米の種類によって若干違いがあるからです。
一方玄米のGI値は54-62です。
幅があるのは、これも玄米の種類によって若干違いがあるからです。
しかし白米と比べるとGI値は低めですね。
シドニー大学の目安では、GI値が
70以上で高GI
56-69で中GI
55以下で低GI
と定義しており、それで考えると白米は完全に高GI、玄米は低~中GIということになります。
ホールグレインの糖尿病予防効果
武田らによれば、精製穀物(白米など)に比して全粒穀物(ホールグレイン;玄米など)を摂取した場合は,、糖尿病発症が0.7に低下することが大規模コホート研究から明らかにされているとしています。
(武田英二ら:2.耐糖能改善食品 (1)食物繊維‐エピデンスからみた機能性食品の現状‐,栄養‐評価と治療,21(3),メディカルビュー社,2004,pp237-240)
また、アメリカで行われた16万人の女性を対象とし12-18年追跡調査した研究においても(出元不明です、申し訳ありません)、ホールグレインの摂取量が最も多いグループでは、最も少ないグループに比べ、糖尿病の発症リスクがおよそ35%低くなっていたことを報告しています。
先日もGI値についての記事で書いたのですが、
GIと健康について研究されたものもあり、
Chung-Jung Chiuらによれば、GI値の低い食べもので食生活を組み立てた場合には2型糖尿病と心臓病のリスクが低くなると報告されています。
(Chung-Jung Chiuら;Informing food choices and health outcomes by use of the dietary glycemic index,Nutr Rev,2011,69(4),pp231–242)
ホールグレインは種類によっては中GIのカテゴリーに入るものもあることは先ほどご紹介した通りですが、白米などの精製穀物に比べるとGI値は低く、糖尿病の発症に限らず健康に良いということができるのではないでしょうか。
もちろん、健康に良いからといって食べすぎてしまっては意味がないのでお気を付けくださいね。
いかがでしたでしょうか。
GI値に関してはインターネット上で様々な情報があります。
一覧表を載せているサイトも散見され、「GI値 一覧」などで検索すると出てきたりもしますが、種類によって多少の違いが出ますし、実際にサイトによっては食品名は同じでもGI値が異なるといったこともあります。
私がご紹介しているGI値はシドニー大学の食品別GI値検索を使っています。
検索は英語で入力する必要がありますが、同じ食品でも種類別にGI値を示してくれるので良かったです。
もし、ご興味のある方は気になる食品のGI値を検索してみてはいかがでしょうか。
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