どうも、理学療法士のRYUです。
みなさん、糖尿病にはなりたくないですよね。なっている方々は、どうにかして糖尿病を良くしたいと思っていると思います。
では、どうして糖尿病になりたくないのでしょう。
糖尿病になると「どうなる」からなりたくないのでしょうか。
それとも「○○病」というものには反射的に拒否反応が起きているのでしょうか。
多分、糖尿病というと「甘いものが好き」「暴飲暴食」「生活習慣が乱れている」「太っている」「足が腐る」「目が見えなくなる」なんていう負のイメージがあるから、なりたくないって無意識に考えるんだと思います。
「甘いものが好き」「暴飲暴食」「生活習慣が乱れている」「太っている」というのは、主に糖尿病になる原因につながる負のイメージです。
「足が腐る」「目が見えなくなる」というのは、糖尿病によって引き起こされる合併症の症状です。
みなさん、知らず知らずのうちに合併症が怖いというイメージをしっかり持っているんですね。
本当に糖尿病の合併症というのはいろいろあって全身に影響を及ぼします。
今回は、そんな糖尿病の合併症を「しめじ」をキーワードにまとめていきたいと思います。
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糖尿病の3大合併症は「しめじ」
糖尿病には、「3大合併症」という有名な合併症があります。
3つの合併症それぞれの頭文字を1つずつとって「しめじ」と覚えるのが一般的です。
しめじというのは、
「し」… 糖尿病神経(しんけい)障害
「め」… 糖尿病網膜症(網膜は目“め”の器官です)
「じ」… 糖尿病腎(じん)症
を指します。
それぞれどんな合併症で、どんな症状が出るのか、どのくらいの期間でなるのかなど詳しく見ていきましょう。
しめじの「し」糖尿病神経障害
糖尿病神経障害は、日常生活に不便さを生じさせてしまう合併症です。手足の先の神経、いわゆる末梢神経(脳や、脊髄の方の神経を中枢神経といいます)が障害を受けます。
末梢神経は、手足の感覚、筋肉の運動、あとは自律神経といって体の体温や、発汗、血圧を保つ、内蔵などの働きをつかさどっています。
末梢神経がやられると、それらがうまく機能しなくなるため様々な症状が出てきます。
○感覚障害
感覚障害では、手足のしびれが起こります。これは、左右対称に起こることが多く、また初めは足先、手先だけだったのが徐々に体の中心に向かって広がっていき、手袋をはめて靴下を履いているような、いわゆる「手袋靴下型」にしびれが起こります。
また、耳が遠くなったり、めまいなどの症状や、物が二重に見えたりする視力障害なども起こることがあります。
○運動障害
運動障害は、神経障害の初期には出にくいのですが、症状が進行してくると足の筋力が低下したりすることがあります。
○自律神経障害
自律神経障害は、実に様々な症状が出ます。有名なところを表にしてみました。
障害 | 症状 |
起立性低血圧 | 姿勢で血圧が変動(起き上がるとふらっとするなど) |
無痛性心筋梗塞 | 心筋梗塞でも痛くないので治療が遅れる |
不整脈 | 脈を打つテンポが狂う |
胃無力症 | 下痢と便秘を繰り返す |
弛緩性膀胱 | 失禁してしまう、ばい菌に感染しやすくなる |
勃起障害 | 不妊の原因にも |
無自覚性低血糖 | 血糖値が低くても気づかないので突然意識を失う |
発汗低下 | 汗をかくにくくなる |
実にいろいろな症状が出ますね。
糖尿病神経障害は、糖尿病に20年かかっていると5-60%(診断基準が曖昧なため有病率にムラがでてしまう)の方がなると言われています。
内容は少し難しいですが、こちらにも神経障害について書いていますので、よろしければご覧ください。
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しめじの「め」糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、最悪失明に至る合併症です。
「網膜」は、見たものを脳に伝えるために映像を電気信号に書き換えるという大切な、お役目がある部分です。そこに日々栄養を送っている血管の中で血液の流れが悪くなることで起こるんです。
網膜症の怖いのは、重症になってもほとんど自覚症状がないというところです。
なんて恐ろしい。
自覚症状として目の見えにくさがあって受診すると、だいぶ進行してたなんてことが多いようです。糖尿病になったら必ず眼科に通いましょうね。
糖尿病網膜症は、糖尿病にかかって20年で約80%の方がかかってしまう合併症です。視力障害を持っている方の6人に1人がこの糖尿病網膜症が原因だそうです。
合併症になったとしても悪くならないようにするということが重要ですね。
しめじの「じ」糖尿病腎症
糖尿病腎症は、最悪人工透析に至る合併症です。人工透析というのは、血液に含まれる老廃物を一度機械を通して、機械に老廃物を取り除いてもらい、また体に戻すという、体にも心にも時間にもお金にも負担がかかる治療法です(透析を否定しているわけでは決してありません、やりたくて透析している方は1人もいません)。
通常、老廃物は腎臓でおしっことして濾(こ)し出されて膀胱から尿道を通って体外に出されます。糖尿病腎症では、これらの濾し出す機能が落ちてしまうんですね。
糖尿病腎症初期には自覚症状はありませんが、進行してくると「血圧の上昇」「タンパク尿が出る」「だるい」「貧血」「皮膚がかゆい」「体のむくみ」などが現れてきます。
糖尿病腎症は、糖尿病になって20年で約20%の方がなってしまっている合併症です。
内容は少しむずかしいですが、こちらにも病期などについて書いていますのでご覧ください。
糖尿病腎症の病期別食事療法についてはこちらをご覧ください。
いかがでしたでしょうか。
実は他にも合併症がたくさんあります。次回は、「えのき」をキーワードにまとめていきたいと思いますので、よろしければお付き合いください。
是非シェアお願いします。
それでは!
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