こんばんは!
今回は、糖尿病の自律神経を評価するために行われるCVR-Rと起立負荷試験について書いていきたいと思います。
糖尿病神経障害において、自律神経障害が認められるかを検査する場合に、心電図を測定することがあります。
健常者では、呼吸をすると心電図におけるR-R間隔が細かく変動します。しかし自律神経障害がある場合にはこの変動が小さくなります。
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安静時および深呼吸時に心電図を測定し、連続した100拍のR-R間隔の平均値と標準偏差を算出し、R-R間隔の変動係数(CVR-R)を求めます。
計算式:
CVR-R=標準偏差/平均値×100(%)
正常:
30-59歳→3.4%
60歳以上→2.8%
異常:
30-59歳→2.2%
60歳以上→1.7%
この検査は、R-R間隔を測定するので、元々不整脈がある場合には正確に測定できないため不適応となるようです。
また、自律神経障害の1つである起立性低血圧の有無を調べるのにヘッドアップティルト試験というものがあります。これは、寝た状態から体を起こした場合にどの程度血圧が低下するのかを調べる検査です。
通常ティルトテーブルという診察台が手動または電動で傾斜がつけられるように動く機器を用いて行います。
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解釈:
収縮期血圧>20mmHg低下、拡張期血圧>10mmHg低下で陽性となります。
CVR-Rはカルテでは、既に係数を計算して表示されているため大変簡単に確認することができます。また、CVR-Rは自律神経障害について評価するため糖尿病神経障害に限らず、パーキンソン病など他の自律神経障害を有しうる疾患の評価にも用いられます。
それでは!
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