糖尿病の検査―HOMA-R、HOMA-β 編―

こんばんは!

前回書きました、Cペプチド以外でインスリン分泌能を評価するためのHOMA-βというもの。そしてインスリン抵抗性(インスリンの効きの悪さ)を評価するためのHOMA-Rというものについて書いていきたいと思います。

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HOMA-β

HOMA-βは、インスリン分泌能を評価するための検査です。というよりも、空腹時の血糖値と血中インスリン濃度(IRI)を測定し計算式にあてはめるという感じです。

計算式はこんな感じです。

 

HOMA-β()=空腹時インスリン濃度(μU/mL)×360/(空腹時血糖値(/dL)63

 

これが30%切ってくるとインスリン分泌能が低下しているという判断になるようです。15%を切ると著明な低下と判断されます。

インスリン療法導入の参考にもなると思われます。

HOMA-βは空腹時血糖値130/dL以下の場合に信頼度が高いとされています。また、インスリン療法中の方の場合には正確な血中インスリン濃度(体から分泌されているインスリンという意味)が測定できないため参考にはなりません。

 

HOMA-R

HOMA-Rはインスリン抵抗性を評価するための検査です。というよりも、これも空腹時の血糖値と血中インスリン濃度(IRI)を測定し計算式にあてはめていきます。

 

HOMA-R=空腹時インスリン濃度(μU/mL)×空腹時血糖値(/dL)/405

 

これが、2.5以上ではインスリン抵抗性があると判断されるようです。

HOMA-R空腹時血糖値140mg/dL以下で信頼度が高いと言われています。また、こちらもインスリン療法中の場合には正確な血中インスリン濃度が測定できないため使えないです。

こう考えると、HOMA法というのは、入院されている方では、あまり有効ではないのかなと思いました。というのも、インスリン導入目的であったり、一般的な教育入院である場合には高血糖、高HbA1cの方が多いと思われるからです。でも、適応の方ももちろんいらっしゃるので私も病院にてカルテに医師が記載してあるのを何度も見たことがあります。

HOMA法のメリットとしては例えば血糖値の変動などみるのに経口ブドウ糖負荷試験を行う場合には何時間もかかるのに対し、HOMA法は1回の血液検査で算出できるので、時間のない外来などで使いやすいのかな、、と思いました(医師ではないので外来診療で実際に使いやすいのかは不明ですが、、)

それでは!

 

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