あなたが飲んでいる糖尿病の薬は?タイプ3;食後の高血糖を抑えるタイプ-薬の作用・効果・注意点-

※お薬についての情報提供であって宣伝目的では決してありません。使用にあたっては医師・薬剤師と十分ご相談下さい。

こんばんは。理学療法士のRYUです。

糖尿病の薬には色々な種類があります。なので、その薬の種類によっては気をつけなければならないことも変わってきます。

これまで、

タイプ1;膵臓からインスリンの分泌を促して血糖値を下げるタイプ

タイプ2; インスリンの効きを良くして血糖を下げるタイプ

についてご紹介してきました。

今回は、食後の高血糖を抑えるタイプのお薬についてまとめていきたいと思います。

具体的な商品名でいうと、グルコバイ錠®、アカルボース®、ベイスン®、ボグリボース®などで、総称というか分類としてはα-GI(アルファジーアイ)薬(αグルコシダーゼ阻害薬)といいます。タイプ1はSU(スルホニル尿素)薬、タイプ2はBG(ビグアナイド)薬でした。

私が働いている病院でも、時折このタイプのお薬を飲んでいる方いらっしゃいますが、タイプ1やタイプ2に比べると少ないですね。

タイプ3はどういった作用、効果、注意点があるのでしょうか。
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α-GI薬の効果・作用

このお薬は、食後の高血糖を改善させる効果があります。

どうやって食後の血糖値を下げるかというと、小腸でブドウ糖が吸収されにくくして遅らせるんですね。遅らせるというのがポイントで最終的にはブドウ糖はすべて吸収されるんです。

なので、言ってみてば、トクホの宣伝文句にあるように「食後の血糖値の上昇を穏やかにする」ということです。(トクホで得られるといわれる効果とは作用が異なりますのでご注意を。宣伝文句を少し使ってみただけです。)

糖には何種類か種類があります。ブドウ糖というのは、一番小さい単位の糖で、単糖といわれています。他に、果物に含まれる果糖や乳製品やガムなどに含まれるガラクトースも一番小さい単位の糖です。

例えれば、人間を構成している1つ1つの細胞のような糖類の中の一番小さい単位のことですね。

体は、この一番小さい単位の糖まで分解してから血液中に吸収していきます。

といってもわかりにくいと思うので、

まずは、糖類に関する言葉の定義についてまとめてみます。その方が後々分かりやすいと思います。

糖類=単糖類二糖類

単糖類=ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトースなど

二糖類=ショ糖(別名;スクロース)麦芽糖(別名;マルトース)乳糖(別名;ラクトース)など

ショ糖(別名;スクロース)果糖+ブドウ糖

麦芽糖(別名;マルトース)ブドウ糖+ブドウ糖

乳糖(別名;ラクトース)ガラクトース+ブドウ糖

色分けしてみましたが、逆にわかりにくいですかね、、

ポイントは、二糖類です。細かい名前は今回の内容では特に必要ありません。

α-GI(α-グルコシダーゼ)というのは、小腸にあって、二糖類を単糖類に分解する物質(消化酵素)です。

そのα-グルコシダーゼの働きを邪魔するので、α-グルコシダーゼ阻害薬といいます。

二糖類から単糖類への分解を邪魔するので、血液中へ吸収していくことが出来ません。

なので血糖値があがりにくくなるんですね。

お薬を飲んでいる場合の注意点も、この作用だからこそのものがあります。
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注意点;低血糖の時に二糖類を摂っても効果半減

単独でこのお薬だけ使用している場合には低血糖になる危険性は低いと言われていますが、他の血糖値を下げるお薬と併用している場合に低血糖を起こす可能性があります。

しかし、低血糖の時に二糖類を摂ってもお薬の効果にあるようにすぐには分解されず吸収が遅れるため低血糖を改善させることが出来ません。

二糖類の代表例は砂糖です。

なので、低血糖の時にジュースなどを飲んだり砂糖を舐めても、血糖値の上昇が穏やかになってしまい改善が遅れるのでやめましょう。

低血糖の時には必ずブドウ糖を摂るようにお願いします。

その他の注意点

おならが出やすくなったり、お腹の張っている感じ(膨満感)が出ることがあります。そのような腸内ガスの増加により腸閉塞の危険も考えられるので、お腹が痛かったり、下痢をしたりした場合には先生に相談してみましょう。

また、肝臓の機能が低下することがあります。これは、特に使い始めなどに注意が必要ですが、定期的な検査が必要です。これも先生がチェックしてくれていると思うので、定期的な受診は欠かさず行くようにしましょう。

食後の血糖値の上昇は抑えることが期待できますが、最終的にはすべて吸収されるということもお忘れなく。「吸収を邪魔していくれるならたくさん食べても大丈夫だ」ということでは決してありません。

いかがでしたでしょうか。

このお薬は、今までのタイプとちょっと違う、食後の血糖値の上昇を抑えるお薬でした。

お薬の作用を知っていると、注意しなければならないことも、すーっと頭に入って理解しやすいかと思います。

他にもたくさん糖尿病のお薬は種類がありますので、1つ1つ分けてまとめていけたら良いなと思っています。

それでは!
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